がんの再発や転移の予防(がんサバイバー)

がんと診断されたが、早期発見で初期がんだった。手術もうまくいった、でも——

がんの治療後も、再発や転移といった可能性と向き合っていかなければなりません。がんの治療後はどのような状態なのか、そしてがん治療後の光免疫療法の効果についてお話しします。

がんの治療後はがんサバイバーとしての治療が始まる

がんの治療後はがんサバイバーとしての治療が始まる

初期がんと診断されて手術などの治療が成功したとしても、再発や転移といった心配事から解放されることはありません。がんの再発や転移が起こる仕組みは複雑で、必要な検査や治療の流れもさまざまです。がんの状態はもちろん、メンタル面を含めた患者さんの状況を見ながら療養について考えていくことになります。

正常な細胞は身体の状況に応じて増殖をストップしたり、成熟していろいろな機能を担うようになったり、自然死して新しい細胞と入れ替わったりするようなシステムが働いています。そのシステムに異常をきたしているのががん細胞で、勝手に増殖して他の場所に移動する(転移)などの性質を持っています。

こういった性質に加えて、がんの部位や種類、サイズの他にも患者さんがこれまで受けてきた治療の内容や効果など、さまざまな要因がこの先の療養に影響してきます。

「再発」と「転移」の考え方

がんの「再発」とは、治療がうまくいったように見えても、手術で取り切れていなかった目に見えないような小さいがんが大きくなったり、抗がん剤治療や放射線治療でいったんは小さくなったがんが再び大きくなったり、別の場所に同じがんが発生することをいいます。治療した部位での再発だけではなく、別の部位に転移が見つかることも含めて再発と定義されます。

がんの「転移」とは、がん細胞が最初に発生した場所から血管やリンパに流れ込み、血流やリンパの流れに乗って別の臓器や器官に移動し、そこで増殖することをいいます。転移はリンパの流れが集まるリンパ節や、血流が豊富な肺や肝臓、脳、骨などの場所に起きることが多いです。

また、がんが発生した臓器からがん細胞がはがれ落ち、胸腔や腹腔といった体内の空間に散らばるように広がることを「播種(はしゅ)」といい、対応が困難な転移がんの形態のひとつです。

がん治療後は定期的な検査が必要

がん治療後は定期的な検査が必要

がんの治療は手術をして終わりではないことはおわかりいただけたと思います。前述のように、どうしてもある一定の割合で再発が起きてしまいます。がんの種類にもよりますが、再発の多くは手術から5年以内に起こるため、その間は定期的な検査が必要です。

もし再発しても、早期に発見できれば再び手術を行なうことで完治する可能性もあります。また、手術ができなくても抗がん剤治療や放射線治療によって生存期間の延長が期待できます。

定期的な検査を受けなければ、再発の発見が遅れ、適切な治療を受けることができなくなるかもしれません。検査の種類や間隔は、がんの種類やステージ、患者さんの状態によって変わってきますが、医師の指示に従ってきちんと検査を受けるようにしましょう。

また、がんの治療後の患者さんが他のがんにかかる可能性もあります。他の臓器に発生したがんを早期に発見するためには、治療後の定期検査だけでは不十分です。例えば肝臓がんの治療後の患者さんが定期検査でCTを受けたとしても、胃がんや子宮がんをCTで早期に発見することは困難です。自治体や勤め先のがん検診などは積極的に受けるべきです。

がん治療後の光免疫療法の効果

がん治療後の光免疫療法の効果

がん治療後にきちんと定期的検査を受けた上で、何かしらの予兆があった場合に光免疫療法は大きな効果が期待できます。

光免疫療法はがんに直接光をあてる方法のほかに、がん細胞への攻撃を邪魔している制御性T細胞を破壊することもできます。光感作物質を付加した抗体を体内に投与して制御性T細胞に結合させ、光をあてて破壊すると、邪魔者がいなくなった免疫細胞はがん細胞を攻撃することが可能となります。免疫細胞は血流に乗って全身を巡り、転移がんの原因となるがん細胞を攻撃します。

がんの再発は多くの患者さんが不安に思う点ですが、それを予防することができるのは光免疫療法の非常に大きな効果です。

※光免疫療法はすべてのがんの根治につながるものではありません

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