大腸がんの患者さんが国内で光免疫療法を受けることはできるのでしょうか。また進んでいる研究があるのか調査し、まとめています。
低反応レベルレーザーを使用する光免疫療法では、大腸がんは受けられる対象になっています。
IR700を使用した近赤外線免疫療法では、まだ治験の段階のため、国内では受けられません。
光免疫療法とよばれる免疫療法は使用する薬品や照射する光の違いにより、2種類あります。抗体と一緒に使用する物質はIR700を用いるのかリポソームを用いるのかという違い、近赤外線か低反応レベルレーザーかといった違いがあります。
IR700を用いて近赤外線で治療するものは近赤外線免疫療法とよばれ、リポソームを用いて低反応レベルレーザーで治療するものが光免疫療法とよばれているのです。
光免疫療法のほうは保険適用外の自由診療として提供しているクリニックがあります。
近赤外線免疫療法はまだまだ世界各国で研究が進んでいます。2020年4月には国立がん研究センターが企業との共同研究を発表するなど、治療に対し日本国内でも積極的な研究がみられています。また、国立がん研究センターでは臨床試験として治験が開始されています。
2020年3月時点では、光免疫療法・近赤外線療法いずれも日本国内で承認はされていません。
近赤外線療法については、医療機関の受診や治療は不可能ですが、現段階では治療を受けるとなると臨床治験に参加という方法があります。しかし2021年5月現在では、がん国立研究センターのホームページによると大腸がんの治験実施計画はありませんでした。
光免疫療法では、承認はされていませんが承認に先駆けて行える病院が国内にあります。未承認のため自由診療にはなりますが直接問い合わせをし、身体状態や病期に沿って治療計画を進めることができます。
手術や抗がん剤治療、放射線療法など、国内では癌治療の第一選択肢となる三大治療を受けても残念ながら再発・転移を起こしてしまうケースはあります。
そこで新たな選択肢となるのが免疫療法。こちらで紹介するのは乳癌の再発でステージ4と宣告された患者さんが、光免疫療法に出会い、改めて癌治療にチャレンジしようとする気持ちが湧いてきたエピソードです。
光免疫療法を受けたことで希望が持てる、元気になれると語っている患者さんの体験談をご覧ください。
大腸は、小腸を取り囲む結腸と直腸から成り立ちます。大腸の役割は食事などに含まれる水分を吸収し、固形化し、便を体外に排出する役割を持ちます。
大腸がんは大腸の粘膜から生じるがんです。がん細胞が周囲の組織を破壊しながら広がることを浸潤といいますが、がんの浸潤が粘膜下層までにとどまる早期がんと、固有筋層下までに浸潤した進行がんに分けられます。主に50~70代歳代に多く、がんの中でも若年層に出ることも特徴です。その理由は大腸がんの危険因子に食生活が含まれるためです。近年日本の食事は、高脂肪・高蛋白・低食物繊維の欧米化ががんの発生に起因しているのではと考えられています。
基礎疾患で大腸の炎症に長期罹患している人や遺伝的要素がある人も危険因子に含まれます。
日本のがん罹患者死亡率を部位別にみると女性では1位となっており、男性では3位となっている非常に罹患者の多いがんです(※1)。
※1…厚生労働省「平成30年(2018)人口動態統計(確定数)の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei18/index.html
早期大腸がんでは部位に関わらず無症状のことが多く、進行大腸がんでは部位により症状に違いがあります。大腸右側の盲腸・上行結腸・横行結腸は腸管内が液状で内腔が広いため症状が気づきにくく、腹部に腫瘤というかたまりになって発見されることが多くあるのです。また、発見が遅れるため腸管内での出血が続き、貧血となって検査を行って発見されることもあります。
大腸左側の下行結腸・S上結腸・直腸のほうは比較的早い段階から症状が出現します。左側は腸管内容が固形であることから腸管内腔が狭く肛門に近いことから、便の性状が血便や細い便・便秘となりやすいです。がんが内腔を狭くし、腸管内が狭くなるイレウスの症状(腸蠕動不動・腹痛・嘔吐・便秘・脱水症状)を合併することもあります。大腸がんの7割がS状結腸や直腸などの肛門に近い部位に発生することが分かっています。
大腸がんは進行度によりTNM分類を使用します。TNM分類によりがんのステージを0~Ⅳ期まで分けることができます。壁深達度のことをT因子といいます。大腸がんが粘膜下層までの場合は早期大腸がんとなります。粘膜下層を超えて他臓器にまで及んでいる場合は進行大腸がんとなります。これは治療方針の重要な指標です。
転移の個数で分類することをN因子といいます。腸管内には非常に多くのリンパ節があり近位の小さなリンパ節の数、大きなリンパ節への転移の有無でNXからN3と表されます。
遠隔転移をM因子といい、他臓器への転移の有無によってM0~M1bとあらわされます。
詳細なTNM分類の内容は以下のとおりです。
T因子(がんの深達度)
大腸がんは、最初は粘膜に発生し、大腸の壁の中へと徐々に深く浸潤していきます。大腸の壁は5つの層に分かれており、内側から順番に粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜となっています。
一般的に、がんの深達度が粘膜または粘膜下層にとどまっていれば早期がんとされ、粘膜下層より深くなると進行がんとされます。
N因子(リンパ節転移の程度)
M因子(離れた臓器への転移=遠隔転移の有無)
大腸癌研究会が作成している「大腸癌取扱い規約」によるステージ分類は、これらTNM分類の組み合わせで0期~Ⅳ期の5段階に分類されます。
いわゆる初期がん、早期がんと呼ばれる状態で、がんが粘膜内にとどまっていれば0期とします。
がんが固有筋層にとどまっている状態です。リンパ節転移はありません。
がんが固有筋層の外側にまで浸潤している状態です。リンパ節転移はありません。
がんの浸潤の程度にかかわらず、リンパ節転移があればⅢ期とされます。
血行性転移(肝臓や肺への転移)や腹膜播種(がん細胞が臓器の壁を突き破って、種をまくように腹膜に広がること)が認められる状態です。
TNM分類による進行度が初期段階であるT1までは内視鏡的治療が適応されますが、T1b以降で遠隔転移が認められない場合は外科的切除が選択されます。遠隔転移が認められる場合は化学療法での治療が適応となります。
大腸がんの治療の基本は病巣切除です。遠隔転移があっても原発巣(最初にがんになった部位)が切除可能な場合は原発巣と転移巣の切除を行います。治療は進行度に加え、年齢・体力・合併症の有無・患者の希望・全身状態で治療方針を決定します。
大腸癌の手術は、がんの部分を含む腸管の切除とリンパ節郭清が基本です。
近年では技術の進歩によって、腹腔鏡下手術も増えてきました。
大腸がんの中でも結腸がんの手術では日常生活に支障をきたすような後遺症はありませんが、直腸がんの手術では排便習慣の変化(人工肛門など)や、排尿機能・性機能の障害など後遺症が残る可能性があります。
結腸がんの手術は病変周囲のリンパ節を同時に切除するのが基本で、がんから10cm程度の距離をおいて腸を切り取ります。がんの部位によって腸を切り取る範囲が決まるので、それによって手術方法は回盲部(小腸と大腸の境目)切除術や結腸右半切除術、横行結腸切除術、結腸左半切除術、S状結腸切除術などに分けられます。
がんで大腸がふさがってしまい手術が不可能な場合は、便が通るように迂回路をつくるバイパス手術を行なうこともあります。
大腸の先端である直腸は、前立腺や膀胱、子宮、卵巣などに隣接する骨盤内でも深く狭いところにあり、肛門につながっています。同じ直腸がんでも部位によって手術方法はさまざまです。
直腸の周囲には自律神経が存在し、排尿機能や性機能を調節しています。がんが自律神経の近くまで達していなければ、手術後もそうした機能を温存させるため自律神経を残す手術方法を選択します。
早期の直腸がんであれば、がん本体と周辺部分だけの切除で済みます。がんが肛門のすぐそばなら、肉眼もしくは内視鏡で見ながらがんを切り取る経肛門的切除術を選択します。
このほか、うつぶせになってお尻側から切開して直腸に至る経仙骨的切除術や、経括約筋的切除術などがあります。
お腹側から切開して直腸に至り、がんを切除する方法です。直腸は腹膜の折り返り部分(腹膜反転部)で上部と下部に分けられますが、がんを切除したあと上部直腸で縫い合わせるのが高位前方切除術、下部直腸で縫い合わせるのが低位前方切除術です。
低位前方切除術の場合は、一時的に人工肛門(ストーマ)をつくる場合があります。
肛門のすぐ近くにできた直腸がん、または肛門にできたがんの場合は、直腸と肛門を同時に切除して人工肛門をつくります。高齢者は肛門括約筋の力が落ちているので、直腸がんが肛門から離れていても人工肛門を検討する場合があります。
肛門を残す場合でも、肛門側の腸の端を閉じて大腸側の端を人工肛門にする手術を行なうことがあります(ハルトマン手術)。
直腸がんが肛門に近くても、がんを切除した上で肛門の機能を保つことができると判断された場合に行なわれる方法です。肛門括約筋の一部だけを切除して肛門を温存し、人工肛門を回避できます。
ただし、この方法はがんが完治できるかどうか、手術後の排便機能はどの程度か、まだ十分にわかっていません。主治医と十分に相談して決める必要があるでしょう。
二酸化炭素ガスでお腹をふくらませて腹腔鏡を挿入し、お腹の中を観察しながら手術を行なう方法です。開腹手術と違って腹腔鏡を挿入するための小さな穴を開けるだけで済むため、手術後の痛みも少なく回復が早いというメリットがあります。ただし、高度な技術が必要で時間もかかり、費用も開腹手術に比べて高くなります。
がんの部位や患者さんの体格によっても難易度は変わるため、手術方法の選択については主治医と十分に相談する必要があります。
あらゆる手術には何らかのリスクがあり、手技に問題がないように思われても合併症をきたすことがあります。
合併症が生じた場合は、その状況に応じて治療を行ないます。
がんを切り取ったあとの腸のつなぎ目から便が漏れてしまうことです。そうなると腹膜炎を起こし、発熱や腹痛などがみられます。
直腸がんのように肛門に近い部分の手術では、結腸がんなどに比べて縫合不全の可能性は高くなります。症状が軽い場合は絶食や点滴治療で回復しますが、腹膜炎を起こしてしまった場合は再手術を行なってお腹の中を洗浄し、人工肛門をつくらなければなりません。
手術で切開したお腹のキズを縫い合わせた部分が、細菌などの感染によって炎症を起こすことです。腫れて膿が出たり、痛みや発熱がみられたりします。
治療は抜歯してキズを開いて膿を出し、抗生物質を投与して経過をみます。
腸の炎症によって部分的な癒着を起こし、便の通りが悪くなる状態です。便やガスが出なくなるので腹痛や吐き気、嘔吐などの症状がみられます。
多くは絶飲食で点滴治療を行なったり、鼻からチューブを入れて胃液や腸液を外に出したりすることで回復しますが、症状が思わしくない場合は手術が必要になることもあります。
手術によって自律神経が影響を受け、尿意を感じない、残尿感などの排尿障害が生じることがあります。症状が重いと尿が出せなくなる場合もあります。
内服治療で改善することも多いのですが、カテーテルを尿道から挿入して尿を出す導尿が必要になる場合があります。
人工肛門をつくることには、多くの人が不安を感じるでしょう。
一見して痛そうに思えるかもしれませんが、神経が通っていないので触れても排泄時も痛みは感じません。防臭加工された袋に便をためるので臭うことはほとんどなく、外出や入浴も可能です。
茎があるようなキノコ型のポリープに対して行なわれる方法です。内視鏡の先端に取り付けられたスネアという金属製の輪をポリープの茎にかけ、高周波電流を流して切り取ります。切り取ったポリープはそのまま回収して組織検査を行ない、良性・悪性の別や悪性度を診断します。
近年は高周波を使用しないコールドポリペクトミーという方法が普及しつつあり、ポリープ切除の際に通電しないので出血や穿孔(腸の壁に穴が開くこと)のリスクが軽減されています。
病変に茎がなく、なだらかに盛り上がっている場合はしっかりスネアをかけることができません。したがって、病変の下の粘膜下層に生理食塩水などを注入し、浮き上がらせてからスネアをかけて切り取ります。
上記の内視鏡的粘膜切除術では切り取ることが困難な、大きな病変に対して行なわれる方法です。まず、病変の粘膜下層に生理食塩水やヒアルロン酸ナトリウムなどを注入してがんを浮き上がらせ、病変の周囲や下側を電気メスで切開して剥がし取ります。
内視鏡的粘膜切除術に比べると治療に時間を要し、出血や穿孔のリスクも高くなります。
抗がん剤を使ってがん細胞を死滅させたり増殖を抑えたりする治療です。
抗がん剤治療の目的には大きく2つあり、ひとつは手術後の再発防止を目的とする場合、もうひとつは転移・再発を起こした場合の治療を目的とする場合です。
近年では副作用を抑える治療や抗がん剤そのものの進歩によって、通院でも抗がん剤治療を受けられることが一般的になってきました。
多くの場合はステージⅢ期で根治手術を受けた患者さんに対して、6カ月間かけて実施します。抗がん剤は内服薬や点滴で投与しますが、患者さんの状態によっては内服薬と点滴の併用療法が勧められることもあります。
がんが進行して手術ができない場合は、がんを小さくして手術可能にするためや、がんの進行を抑えて症状軽減や延命を目的とした薬物療法を行ないます。
薬物療法だけで大腸がんを完治させることは困難ですが、薬物療法を行なったほうが生存期間も長くなり、生活の質も向上することがわかっています。
抗がん剤の種類にもよりますが、吐き気や嘔吐、食欲低下、倦怠感、発熱、手足のしびれ、脱毛などの副作用がみられます。また、白血球の減少や貧血などをきたすこともあります。
副作用の程度には個人差があるので、治療前に副作用のリスクや対処法などをしっかり主治医に確認しておきましょう。
高エネルギーの放射線を照射してがん細胞を死滅させる治療が放射線療法です。
大腸がんの場合は主に直腸がんに対して、手術前に放射線療法を行なうことでがんを小さくして人工肛門を回避する目的で行なわれます。
また、術後の再発抑制にも補助放射線療法として選択されています。
放射線治療の部位によって起こりうる副作用は変わりますが、治療期間中に見られる代表的な副作用は倦怠感や吐き気、照射部位の皮膚炎、白血球減少などです。頭部に照射している場合は頭痛や脱毛、腹部に照射している場合は下痢や腹痛などもみられます。
また、治療が終了して数カ月後、場合によっては数年後に副作用が出現することもあります。
当サイトで紹介している光免疫療法も、その名のとおり免疫療法のひとつです。
大腸がんに対する光免疫療法については上記のとおりですが、患者さんの血液から採取した免疫細胞を増殖・活性化させて体内に戻し、免疫力を高めてがん細胞を攻撃する免疫細胞療法という治療法も行なわれています。
免疫細胞療法にはさまざまな種類があります。代表的なものを挙げると、Tリンパ球に対してがん細胞への攻撃指令を出す樹状細胞を用いた「樹状細胞ワクチン療法」、がん細胞を自立的に攻撃する免疫細胞を強化する「NK(ナチュラルキラー)細胞療法」や「ガンマ・デルタT細胞療法」などです。
こうした免疫療法は多くのがんに適応があるとされ、大腸がんも対象となっています。
標準治療でみられるような大きなリスク・合併症はないとされています。
治療の薬剤は点滴で投与するので、まれに皮下血種や神経損傷などを起こす場合があります。また、治療を受けた後で悪寒戦慄(身体がガタガタ震えるような強い寒気)がみられることがあります。
遺伝子治療はがんの標準治療ではなく、自由診療に該当しています。
がん細胞の最大の特徴にして正常細胞との最大の違いは無限に増殖すること、そして「死なないこと」です。したがって、がん治療はこの増殖を止めることと、がん細胞をアポトーシス(自然死)に導くことが重要です。このメカニズムに注目したのが遺伝子治療です。
人間は本来がんを抑制する遺伝子を持っていますが、これが異常をきたすとがんを発症すると考えられています。正常ながん抑制遺伝子を投与することで、がん細胞の増殖にブレーキをかけ、アポトーシスに導くのが遺伝子治療の仕組みです。
がん抑制遺伝子には多くの種類があります。
大腸がんにおいても特定のがん抑制遺伝子が異常をきたしており、正常ながん抑制遺伝子を投与することで治療効果が期待できるとされます。
抗がん剤治療のような副作用は起こらないと考えられています。まれに、体内に投与された治療タンパクが身体にとって異物だとみなされた場合にアレルギー反応を起こすことがあります。
対象数 | 生存状況 把握割合 |
実測 生存率 |
相対 生存率 |
|
---|---|---|---|---|
大腸がん | 77,811 | 97.7 | 63.5 | 72.6 |
Ⅰ期 | 19,605 | 97.3 | 83.4 | 95.1 |
Ⅱ期 | 20,589 | 97.6 | 75.6 | 88.5 |
Ⅲ期 | 19,784 | 98.0 | 67.5 | 76.6 |
Ⅳ期 | 15,276 | 98.3 | 16.7 | 18.5 |
実測生存率とは、死因に関わらずすべての死亡を計算に含めた生存率です。つまり、がん以外の死因による死亡も含まれます。
性別や年齢など、がん以外の死因に影響する要因が異なる集団で生存率を比較する場合は、その影響を考慮して補正する必要があります。それが相対生存率です。具体的には、性別や年齢といった同じ特性の集団の期待生存率で実測生存率を割ることで、がん以外の死因による影響を補正します。相対生存率は対象疾患(この場合はがん)以外による死亡を補正する方法として広く使われています。
治療が終わったとしても、小さながんが残っていたら徐々に大きくなって再発します。自覚症状だけでは早期発見は難しいため、定期検査を受けることは必須です。
治療後は規則正しい生活を送って、体調維持や回復に努めましょう。喫煙や過度の飲酒を避け、栄養バランスの取れた食事、適度な運動などを心がけることが大切です。
手術後は決して無理をせず、ウォーキングやストレッチなど軽い運動から始めるべきです。こまめに身体を動かして、1~3カ月でもとの生活が送れるようにしましょう。
ただし、腹筋を使うような激しい運動は当面の間は控えなければなりません。自分の体力に合わせて少しずつ行動範囲を広げてください。
また、大腸の手術の後は下痢が続いたり、1日に何度もトイレに行ったりすることがよくあります。外出時はトイレの場所を前もって確認しておき、小さなおむつパッドや替えの下着を用意しておけば安心です。
副作用によって下痢や食欲低下、味覚障害、口内炎などが起こり、食事がしにくい場合があります。必要に応じて副作用の治療を行ない、水分をしっかり摂って、体調が良くなってきたら食べる量を増やすようにしましょう。
普段の生活に支障が出るほどの副作用がある場合は、我慢せずに主治医に相談してください。
大腸がんは進行すると大腸の壁をやぶり周囲の組織に浸潤し転移していきます。大腸はリンパの多い臓器であるため、大腸内に転移することもあります。血液の流れに乗って転移する血行性転移では、大腸の血液が主に肝臓へ流れるため主に肝臓への転移が多くみられます。
大腸がんは、根治的な手術が他の臓器と比較し可能であるため進行度が低ければ再発リスクは非常に低くなります。可能ステージⅠであれば5年生存率は80%(※2)を超えます。
※2…参照元:国立がん研究センター「がん診療連携拠点病院等院内がん登録2012年3年生存率、2009年から10年5年生存率公表喉頭・胆嚢・腎・腎盂尿管癌3年初集計」https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2019/0808_1/index.html
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