※この記事は以下のページを参考に作成しています。
参照元:Yahoo!ニュース「がんを光線で狙い撃ち 広島大病院が新たな免疫療法 広島県で初」https://news.yahoo.co.jp/articles/58ae6ef3b324ec341f8611ca410a27d4f28e8d7f
2021年12月10日、広島大病院ががん細胞を近赤外線で狙い撃ちし、破壊する新しい治療法を県内で初めて実施しました。
どのような治療なのか、詳しく説明します。
現時点では、口や喉などの頭頸部にできる再発・転移がんを対象とした治療法です。米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員が開発しました。
従来の治療で治らなかった頭頸部がん患者の臨床試験では、30人中4人のがんが消え、9人が縮小、11人は病状が悪くなりませんでした。
世界に先駆けて日本で実用化し、2021年1月に頭頸部がんを対象に保険治療できるようになりました。
手術前日に、点滴で特定のがん細胞の表面にのみくっつく抗体を入れます。この抗体は、近赤外線を吸収する物質が含まれており、近赤外線を当てるとがん細胞がピンポイントで壊れるようになっています。
手術では通常より照明を落とし、患者には全身麻酔をかけて口の中の腫瘍表面に向けて赤い光線を照射。光線を出すワイヤを付けた針を腫瘍に刺し、内側からも照射します。
1例目の患者は70代男性で、1カ所あたりの5分程度の照射を計6カ所に当てました。
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