保険治療では限界のきた「がん治療難民」の患者さんを少しでも減らすために、がんの先進治療や補完療法を積極的に取り入れている田中クリニック。
国内でも扱っている医療機関の少ないさまざまな先進治療を行っており、「情報提供に努力を惜しまない」「コミュニケーションに時間をかける」「総合的な診断・治療」を3本柱として患者さんに寄り添うホームドクターを目指しているとのこと。ここでは田中クリニックで行っている光免疫療法をはじめ、そのほかのがん治療、医師の情報などをご紹介します。
田中クリニックで行われているがん治療は保険適用外の自由診療なので、治療費は全額自己負担となります。がんのステージや症状などによって治療費用や期間、治療クール数が異なるため、詳しくは医師にご相談ください。
また、治療によるリスクや副作用なども診療方法によって異なります。
標準治療では限界がきている患者さんが少しでも希望を持って治療に取り組めるように、がんの先進治療や補完療法を積極的に取り入れている田中クリニック。多くの医療機関と連携することでさまざまながん治療の提供につなげており、そのひとつが光免疫療法です。
光免疫療法のほかにもアルテミシニン誘導体アルテスネイトによるがん治療や高濃度ビタミンC点滴療法、がん遺伝子治療など多くの治療の選択肢を用意。標準治療と併用して行える治療法もあり、新しい治療の可能性を提示しながら患者さんのQOL(生活の質)の向上サポートに努めているクリニックです。
光免疫療法ICGリポソームは、特殊な光に反応するICGリポソームと低反応レベルレーザー光線を活用したがんの先進治療です。
ICGリポソームは特定のがん細胞に融合して蓄積し、低反応レベルレーザーを照射することで化学反応を起こしてがん細胞を破壊するメカニズムとなっています。
低反応レベルレーザー光線は熱さをほとんど感じない出力なので負担が少なく、体力が低下した進行がんの患者さんや高齢の患者さんでも治療を受けることが可能。ほかの治療法とも併用でき、抗がん剤と違って薬剤蓄積量の上限もないので何度でも治療を受けられるのが特徴です。
光免疫療法ICGリポソームはがん細胞だけを狙って破壊するため、正常細胞へのダメージがなく、副作用の少ない治療法とされています。
ただし、光免疫療法ICGリポソームは安全性や有効性が完全には確立されておらず、標準治療として扱われていません。がんの状態によっては思ったような効果がでない、または点滴時に痛みや違和感などの症状がでる場合もあります。
アルテミシニンは中国で解熱剤などに用いられてきた薬草から分離された物質であり、抗マラリアの作用を持つことからマラリアの治療薬として世界中で使用されています。近年アルテミシニンとその誘導体アルテスネイトに抗がん作用があることを多くの研究グループが報告しており、臨床試験での有効性を認めた症例報告も多数あるとのこと。
アルテミシニンの誘導体であるアルテスネイトはがん細胞に多く含まれる鉄イオンに反応し、活性酸素であるフリーラジカルを生成。がん細胞はフリーラジカルに弱いため、アルテスネイトを投与してフリーラジカルを増やすことでがん細胞の死滅を図るメカニズムとなっています。正常細胞には鉄があまり含まれていないので鉄を多く含むがん細胞を選択的に攻撃することができ、副作用を抑えられるのも特徴です。
アルテスネイトはもともとマラリアの治療薬にも使われている生薬の成分であり、副作用が軽度であることが確認されています。治療に用いられる投与量であれば副作用はほとんどないとされているものの、まれに発疹や皮膚掻痒、発熱、血液異常や肝機能障害などの症状が現れる場合があり。
治療を検討する際は、医師にリスクや副作用をしっかりと確認しておきましょう。
治療費 | 診察料 初診料8,800円(税込) 再診料4,400円(税込) 治療費 ビタミンC30g以下11,000円(税込) 60g以下16,500円(税込) 75g以下18,700円(税込) 90g以下22,000円(税込) |
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検査費用 | G6PDテスト13,200円(税込) FRAS4による酸化ストレスと 抗酸化力の測定7,700円(税込) ビタミンC血中濃度5,500円(税込) 尿中ジアセチルスペルミン7,700円(税込) 一般血液検査6,600円(税込) 腫瘍マーカー1項目3,300円(税込) 胸部X線3,300円(税込) 心電図3,300円(税込) |
治療の期間 (1クールの回数) |
要問い合わせ |
ビタミンCは、それ自身が酸化されることで強力な抗酸化作用を生み出しますが、その際に大量の過酸化水素を発生させます。正常な細胞は過酸化水素を無害化するカタラーゼという酵素を持っているので影響を受けませんが、がん細胞は過酸化水素を無害化できずに死滅してしまいます。こうした性質を利用した治療法が高濃度ビタミンC点滴療法で、超高濃度のビタミンCはいわば抗がん剤の一種として用いられるのです。
高濃度ビタミンC点滴療法は、大量のビタミンCを一度に投与することで血液中のビタミンC濃度を急上昇させるのがポイントです。一般の薬局で販売されているような錠剤などでは急激に濃度を上げることができないので、抗がん作用はほとんど期待できません。
これまでの研究や報告によると、高濃度ビタミンC点滴療法は肺がんや胃がんをはじめ多くのがんに効果があるとされており、がん病巣の縮小や生活の質の改善などを目的とした補完療法としても期待が寄せられています。
高濃度ビタミンC点滴療法は副作用がほとんどない治療法とされており、実際に重大な副作用も報告されておりません。ただし、患者さんによってはのどの渇きや頻尿、倦怠感といった症状が現れる場合があります。心不全や大量の腹水、強いむくみなどがある場合は、点滴の水分によって症状が悪化する可能性が考えられます。
このほか、起こりうる副作用には以下のようなものがあります。
がん遺伝子治療は、正常ながん抑制遺伝子を体内に投与することでがん細胞の増殖を防いでがん細胞を死滅させる治療法です。
がん抑制遺伝子はもともと体内の正常細胞に備わっているものなので投与しても正常細胞に影響はなく、がん細胞のみに作用するのが特徴。副作用が少ないので体力の衰えた末期の患者さんでも治療を受けられるほか、がんの種類やステージ、転移、再発などを問わない治療法とされています。
がん遺伝子治療は正常細胞へのダメージがなく、抗がん剤治療のように強い副作用のない治療法です。ただし、治療タンパクによる抗原抗体反応として発熱や血圧低下を起こす場合があります。その際は解熱剤やごく少量のステロイドを投与することで副作用の軽減が可能です。
細胞にダメージを与える体内の悪玉活性酸素「ヒドロキシラジカル」を除去することを目的とし、水素を溶かし込んだ生理食塩水を点滴する治療法です。また、病気の予防や、美容にも効果が期待できるといわれています。
がんの患者さんの場合は高濃度ビタミンC点滴療法と併用することが基本ですが、その他の疾患の予防などを目的として行う場合は、適応を判断したのち水素点滴を単独で受けることも可能です。
高濃度ビタミンC点滴療法と水素点滴療法を併用する場合は、ビタミンCの点滴が終わった後に追加する形で本療法を行います。特別な手続きを経なくても、希望したその日から点滴を受けることが可能です。
水素点滴療法には、これといったリスクや副作用はないと考えられています。
BAK療法(免疫細胞BAK療法)は、人体に元々存在している免疫細胞を取り出して培養・活性化し、点滴などによって再び体内に戻すことでがんの抑制を狙う治療法です。自分自身の細胞を使うため副作用のリスクが少なく、体に負担がかかりにくい治療法として期待を集めています。
細胞を培養するための倍地には、BAK療法専用のALyS-BAK培地(アリス培地)を用います。ALyS-BAK培地は細胞を増やす機能に優れているうえ、血清を使用しないためウイルスや細菌が混入する恐れもありません。
培養する免疫細胞は、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)やγδT細胞(ガンマ・デルタT細胞)などです。この2つの免疫細胞は、他の免疫細胞と違い、体からの指令がなくてもすばやくがん細胞を見つけて攻撃できるという特徴を持っています。
患者さん自身の細胞を用いた治療法であるため、重篤な副作用のリスクはほとんどないとされています。ただし、まれに37~38度程度の発熱や、倦怠感などを生じることがあります。
BASICコース
CSCコース
6種複合免疫療法は、人体に元々備わっている6種類の免疫細胞を取り出して培養・活性化させ、再び患者さんの体内に戻すことでがんに対する体の攻撃力を強化する治療法です。
治療には、主に免疫力の向上やがんの予防に効果が期待できる「BASIC」と、がんの治療や術後の転移・再発の予防に効果が期待できる「CSC」の2通りのコースがあります。
BASICコースでは培養した免疫細胞のみを体に戻しますが、CSCコースではがんをより効率よく攻撃するための「がん共通抗原WT1ペプチド」及び「がん幹細胞特異抗原ペプチド」を付加します。
培養する6種類の免疫細胞の具体的な名称と主な役割は、以下の通りです。
患者さん自身の細胞を利用する治療法であるため、副作用のリスクはほとんどないと考えられています。ただし、人によっては一時的な発熱などの症状を呈することがあります。
なお、6種複合免疫療法は手術や放射線治療といった標準治療と並行して行うことが可能ですが、免疫チェックポイント阻害薬と併用すると免疫の過剰反応を引き起こし、重篤な副作用を生じる恐れがあるため注意が必要です。
また、6種複合免疫療法を終えた後に他院で免疫チェックポイント阻害薬を使用する場合も同様に、副作用が発生する可能性があります。
治療費 | 診察料 初診料:8,800円(税込) 再診料:4,400円(税込) 電話再診:2,200円(税込) ハスミワクチン希望の場合諸費用:2,200円(税込) 治療費 ハスミワクチン(一般ワクチン):1回3,520円(税込) ハスミワクチン(自家ワクチン):1回5,170円(税込) 注射手技料:1回1,100円(税込) Newスーパーマリグナーゼ:1本5,500円(税込) |
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検査費用 | 要問い合わせ |
治療の期間 (1クールの回数) |
要問い合わせ |
人体に備わっている免疫の力を使ってがんを攻撃する治療方法の総称を、免疫療法といいます。免疫療法にはさまざまな種類がありますが、大きく「免疫細胞にがんを敵として認識させるための手助けをするもの」「免疫が異物を攻撃する力を強化するもの」の2種類に分けることができます。田中クリニックでは、免疫にがんを認識させることを目的とした治療法のひとつ「ハスミワクチン」を受けることが可能です。
外から侵入するウイルスや細菌などと違い、体内で発生するがん細胞は、免疫に敵として認識されないことがあります。また、がん細胞は、抗原を隠す(正常な細胞のふりをする)ことで免疫細胞を欺き、攻撃を逃れることも。そこで、免疫ががんを敵と認識し、見つけるためのサポートをしてくれるのがハスミワクチンです。
ハスミワクチンは、がん細胞から抗原(がん細胞を見分けるための特徴)を取り出し、さらにアジュバント(免疫賦活剤。免疫の機能を活性化させる薬剤のこと)を付加することで作成します。これを体内に注射することで、免疫細胞にがんの特徴を詳しく把握させ、攻撃の効率を上げる効果が期待できるのです。
ハスミワクチンには、自分以外のヒト由来の抗原を使った「一般ワクチン」と、患者さん自身の尿などからがん細胞の抗原を分離して作る「自家ワクチン」があります。田中クリニックの場合、アジュバントには「Newマリグナーゼ」が用いられていますが、より高い免疫力の増強効果が期待できる「Newスーパーマリグナーゼ」に交換することも可能です。
重篤な副作用のリスクは、ほとんどないと考えられています。ただし、まれに微熱や湿疹といった一過性の症状を生じることがあります。
患者さんに合わせて生成したオリゴヌクレオチド(核酸)を点滴によって体内に注入する治療法です。がんの再発・転移の原因となる「循環血中がん細胞」および、循環血中がん細胞のもとになる「がん幹細胞」を細胞死(アポトーシス/細胞の自死)に導く効果が期待できます。
重篤な副作用のリスクはないとされていますが、頭痛や発疹などの軽い副作用は発生する可能性があります。
田中クリニックでは、こうした副作用を防ぐため、点滴の前に短時間作用型のステロイドなどの投与を行っています。
がん細胞の中に「エンドスタチン遺伝子」という遺伝子を導入することで、がんに栄養や酸素を運ぶ血管が作られるのを阻止し、壊死させる治療法です。主に、消化管や呼吸器のがん、男性または女性に特有のがん、口腔や顔の腫瘍など、さまざまな種類のがんに適応があります。
重篤な副作用のリスクはほとんどないと考えられていますが、人によっては発熱などの軽い副作用を生じることがあります。
がんの先進治療や補完医療を通して、患者さんの苦しみを希望に
がんの先進治療や補完医療に積極的に取り組んでいる田中善院長。それまで腎臓病や透析療法に長年携わっていながらがん治療に取り組むことになったのは、がん末期だった親戚がハスミワクチンによる免疫療法で社会復帰を果たしたのがきっかけとのこと。
もともと学生時代からがんの免疫療法に関心を持っていたこともあり、がん治療を通して病気で苦しむ患者さんのQOL(生活の質)を少しでも向上させて希望を持ってもらえるように積極的なサポートに取り組んでいる医師です。
院内は人間工学を配慮したつくりになっているほか、温かみのある間接照明や観葉植物などリラックスして過ごせる空間に設計されています。
車いすでも楽に通り抜ける幅広い廊下や手すりを設けたトイレなど、安全に利用できるバリアフリー設計ももされているのが特徴です。
また、田中クリニックでは患者さんとのコミュニケーションも重視しており、資料を見ながら分かりやすく説明できるように診察室のデスクスペースは広く確保されています。
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