一般的な免疫療法の効果

これまでのがんの免疫療法について

がんの免疫療法とは、患者さんの体内の免疫細胞を使ったがん治療の総称です。患者さん自身の細胞でがんを攻撃するため、副作用が少ないのが特長です。

免疫細胞の力でがんを退治しようとする免疫療法は「第4のがん治療法」と呼ばれ、新たながん治療の手段として大きな期待が寄せられています。日本におけるがんの免疫療法の歴史は60年代後半にさかのぼります。

現在に至るまでさまざまな免疫療法が登場し、独自の進化を遂げてきましたが、その過程における治療の効果は必ずしも期待通りのものではありませんでした。現在も標準治療と呼ばれる三大療法(手術療法、放射線治療、抗がん剤治療)に並ぶような実績はまだありませんが、学術論文も多数発表されており、将来に向けて期待が高まるデータが集まりつつあります。

がんの免疫療法には、第一世代の細菌やキノコ由来の免疫療法剤、第二世代のサイトカイン療法、第三世代の活性化リンパ球療法、そして第四世代のがん免疫細胞療法などがあります。

第三世代までの免疫療法は非特異的免疫療法といわれ、患者さん自身の免疫力を底上げするというものでしたが、樹状細胞ワクチン療法などの第四世代は特異的免疫療法といわれ、がん細胞に絞って攻撃するという治療法です。

それでは、ここで代表的な免疫療法について説明していきます。

免疫細胞療法

自分の免疫細胞を用いてがん細胞を攻撃する治療法を免疫細胞療法といいます。

具体的には、患者さん本人の免疫細胞を採取して体外で増殖させ、がん細胞の増殖を免疫細胞の攻撃力が上回るように強化してから体内に戻し、がんを退治しようとする治療法です。この治療法の最大のポイントは、患者さん自身の免疫細胞を使うので副作用が少ないということです。

免疫細胞療法にはさまざまな種類があり、それによって治療期間や費用は変わってきます。期間に関していえば、免疫細胞の培養と強化に要する期間とその投与期間の合計が治療期間ということになるでしょう。

また、免疫細胞療法は新しい治療法であるため、治療データの蓄積がないという問題点があります。理論的には有効であっても、それを裏付けるだけの治療実績はまだ十分とはいえません。

遺伝子療法

がんの遺伝子療法は、がんを抑制する遺伝子を体内に投与することによってがん細胞の正常化を促すという治療法です。

人間の身体は無数の細胞から構成されており、その細胞一つひとつの中に遺伝子を持っています。その膨大な数の遺伝子は、常に環境因子の攻撃を受けて傷ついています。遺伝子が傷ついて異常をきたした場合、正常な細胞はがん細胞へと変化してしまいます。それに対処するがん抑制遺伝子を体内に投与するのがこの治療法の仕組みです。

1クールで約2カ月の期間を要し、先進医療であるため費用も約150万円~300万円と高額です。遺伝子療法は免疫細胞療法などと同様に理論上は優れた治療法ですが、十分な有効性が確立できるほど治療データの蓄積があるとはいえないのが現状です。

樹状細胞ワクチン療法

樹状細胞ワクチン療法は、免疫細胞のひとつである樹状細胞の働きを利用したがんワクチンによる治療法です。

樹状細胞は、体内に侵入してきた異物の情報をリンパ球に伝えて攻撃させる、司令塔のような役割を持っています。身体にとって異物であるがん細胞が持つ目印(がん抗原)を樹状細胞に与えることで、リンパ球が確実にがん細胞を狙い撃ちできるようにさせるというのが樹状細胞ワクチン療法の考え方です。

患者さん自身の樹状細胞を培養して増やす必要があるため、実際のワクチン投与期間と併せて治療には約3~4カ月を要します。費用は1クールで約150万円~300万円に設定されている医療機関が大半ですが、付随する検査などに費用を要する場合もあります。また、他の免疫療法と同様に理論上は優れた治療法ですが、十分な有効性が確立できるほど治療データはまだありません。

NK細胞療法

NK細胞療法は、がん細胞を攻撃するリンパ球の一種であるNK細胞を患者さんから採取し、攻撃力を高めてから体内に戻すという治療法です。NK細胞のNKはナチュラルキラーの略で、その名の通り異常な細胞を見つけ次第攻撃する特性があり、がん細胞も異常な細胞と認識します。

NK細胞の培養には2~3週間ほどかかり、実際の投与は約6回が1クールで治療期間としては約3カ月を要します。費用は1クールで約150万円~300万円に設定されている医療機関が大半ですが、付随する検査などに費用を要する場合もあります。

有用性が期待されている治療法ですが、NK細胞が認識しないがん細胞もあるという欠点があります。

温熱療法(ハイパーサーミア)

がんの温熱療法(ハイパーサーミア)は、がん細胞が熱に弱いという性質を利用した治療法です。がんの病巣部をラジオ波によって加温するもので、部位を限定して加温することも可能です。

以前より実施されている治療法ですが、加温部以外のがん細胞も縮小させる効果が報告されるようになっています。研究が進められた結果、治療が免疫にもたらすさまざまな好影響が判明してきました。

治療は1週間に1~2回行なうのが通常で、何度でも受けられるので治療期間に制限はありません。加温部位を限定した治療の場合は保険適応となりますが、全身温熱療法は保険適応外で自費診療となり、数万円~数十万円程度かかる場合もあります。

体内にペースメーカーが入っていたり、加温する部位にステントなどの金属が入っていたりする方は温熱療法を受けることができません。

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