国内で受けることができるもうひとつの光免疫療法「ハイブリットリポソーム」。
「光免疫療法ICGリポソーム」とは違うリポソームの作用、がん細胞だけを狙い撃ちしてその自然死を促すというハイブリットリポソームの効果を説明します。
こちらの治療は保険適用外の自由診療のため、治療費は全額自己負担となります。がんのステージや症状により、治療費用や治療期間、治療クール数は異なります。詳しくは医師へご相談ください。
また、副作用や治療によるリスクなども診療方法によって異なります。
前ページで説明したICGリポソームとは異なり、ハイブリットリポソーム製剤は腫瘍組織にナノ粒子が集積する特性(EPR効果)を活かしたものです。正常な細胞には影響せず、がん細胞にのみ融合、蓄積することでがん細胞の自然死を誘導します。
この治療に併せて低反応レベルレーザー光線(LLLT)を静脈内で照射することにより、細胞内のミトコンドリアを活性化し、がん細胞の自然死を加速させます。
ハイブリットリポソームは人体に害のない成分で構成されている上、がん細胞にのみ作用するため、体力が低下した進行がんの患者さんや高齢者でも治療を受けやすく、他の治療とも幅広く併用できるという特長があります。
低反応レベルレーザー光線はミトコンドリアを活性化させますが、それがなぜがん細胞を自然死させるのでしょうか。
細胞が活動するために必要なエネルギーATP(アデノシン三リン酸)は、正常細胞ではミトコンドリアが酸素を使ってつくります。しかし、がん細胞ではミトコンドリアでのATP産生が抑制されています。その理由のひとつは、増殖に大量のブドウ糖が必要だからです。ミトコンドリアで酸素を使ってブドウ糖を全てATP産生に使うと、がん細胞は分裂、増殖するエネルギーがなくなるのです。
また、ミトコンドリアでの酸素呼吸は活性酸素の産生を増やします。活性酸素はがん細胞にダメージを与え、増殖や転移を抑制し、細胞死を引き起こします。がん細胞はミトコンドリアの酸素利用を抑えることで、活性酸素の増加を制御していると考えられています。
つまり、がん細胞のミトコンドリアの活性を高めると結果としてがん細胞の自然死を誘導し、転移・再発がんの増殖や新たな転移が抑制される効果が生まれるのです。
前述のとおり、ハイブリットリポソーム製剤はがん細胞にのみ集積する特性を持っているため部位を問わず、体の深い部分のがんにも効果があります。
また、ハイブリットリポソームは細胞膜や生体膜の成分であるリン脂質でできているため、がん細胞への選択制とも相まって副作用の心配も少ないものです。進行がんや体力に自信のない高齢者の方も受けることができ、他のがん治療とも幅広く併用できるという特徴があります。
要問い合わせ
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まずは医師が患者さんの状態を診断します。その結果、光免疫療法ハイブリットリポソームの適応があると判断した場合は治療内容について詳しく説明し、患者さんの同意を得ます。そして治療を受けられるかどうかを最終的に判断するため、採血などによる検査を行ないます。
無菌室で慎重に調剤されたハイブリットリポソーム製剤を点滴で投与し、がんに融合、蓄積させます。
低反応レベルレーザー光線によりミトコンドリアを活性化してATP産生を促し、がん細胞の自然死を加速させます。
一連の治療の終了後にその効果を評価します。
青木優美クリニックの光免疫療法は「ICGリポソーム」のほか「ハイブリットリポソーム」にも対応。使用する製剤は正常な細胞には影響を与えず、がん細胞にのみ融合・蓄積して自然死を促し、光の照射はミトコンドリアを活性化させてがん細胞の自然死を加速させます。
ほかにも先進的ながん治療法である免疫療法や遺伝子治療、ポリマー抗がん剤療法など、がんに特化したクリニックとして多くの患者さんを受け入れてきた青木優美クリニック。
自らのがん闘病の経験を活かしてメンタルケアも重視する青木院長は、治療や再発の不安を抱える患者さんの心にいつも寄り添っています。
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